筋硬結の治療を中断すると難治症のリスクが高まる「痛みが無くなる=完治ではない」
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筋硬結(きんこうけつ)は、筋肉が過剰に緊張して硬くなってしまう状態であり、痛みや疲労感を引き起こすことがあります。筋硬結は、触診技術でしか確認できず、放置すると治癒せず、再発を繰り返すことで完治しなくなる可能性もあります。
下記のようにマシになったからといって、通院や治療を止めるのはリスクを伴います。
- 痛みが無くなった
- 日常生活に支障が無くなった
症状が再発を繰り返したり、進行すると最悪の場合難治症になるリスクもあります。
目次
痛みが無くなる=治癒ではない
多くの患者さんは、
- 「痛みが楽になったから、もう通院しなくていい」
- 「日常生活に全支障が無いから通院しなくなった」
など、痛くなくなったからもう治ったと思われているようです。
でも、そのような方のほとんどが、再び短期間内で痛くなってきているか、もしくは、多少の鈍痛(日常生活に支障のない程度)を有しておられます。
この様な症状が再発しますと、以前ほど簡単に痛みは取れてくれません。
再発を繰り返すと最悪の場合では完治しなくなる
何度も再発を繰り返すと以下のようなことになりかねません。
- 症状頑固になり長引
- 通院日数も多くなる
- 治癒(本当に治る事)しにくくなる
痛みが消えても、悪い部分はそのまま残っている為、前述の症状が現れるわけです。患者さんが思われる程、簡単に治癒してくれません。
筋硬結とは?
筋硬結(きんこうけつ)とは、筋肉が緊張しすぎて硬くなってしまい、触ると小さなしこりのように感じる状態のことを指します。
痛みはどうすれば治癒するかと申しますと、その悪い部分を治療することです。悪い部分とは、簡単に述べますと、筋肉が収縮し硬くなった状態(筋硬結)のことです。
検査機器では確認できないため触診技術を要する
筋硬結が続くと、体のバランスが取れなくなったり、骨が歪んだり、自律神経の動きがわるくなったりしてきます。
この筋硬結の触診技術は非常に難しく、熟練を要します。最新の検査機器(MRI・CT)等でも、筋硬結の確認は出来ません。
経験を積んできた私自身でなければ判断出来ないと思われます。
治癒する為には、筋硬結を治療することによって取り除き、それで治癒に至ります。
放置していると難治症のリスクが高まる
「難治性」とは、治療が困難で、簡単に治療できない、または治療が長期間必要となる状態を表します。
実際に患者さんを診察していて、日常生活上支障をきたす痛みがなくなったのに、未だに治療を継続して通院する事は、なかなか出来ない様です。
本当に後々のことを考えて、難治性にならないうちに対処しておくのが良い考えています。