ひざにたまった水を抜くとくせになるってほんと?
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目次
院長からの回答
抜いたためにくせになることはありません。
解説
水のことを関節液といいます。この関節液は不要な液ではありません。非常に重要な液なのです。
その重要な役目は関節の潤滑油と栄養供給ですから、常に少量はたまる必要があります。
正常な局所のメカニズム
関節液は絶えず流れていて関節内には滞りません。
病的な局所のメカニズム
しかし何らかの影響により排水口がつまって排水が出来なくなる
わけです。でも給水口からは、絶えず給水されるため、たまる一方に
なってしまいます。
その結果関節内にいわゆる「 水がたまった。 」ということになります。
この圧迫を受けた部分が解決しないと抜いても、又たまるという結果になってしまいます。
当院の治療はこの圧迫された部分を解除することです。
では具体的にどのように治療するのか?
正常な全体からみたメカニズム
治療の説明をするためにはもう少し理解する必要があります
- 排水口を正常に出た関節液は、次にリンパ管を通って最終的に心臓に帰還します。
- リンパ管というのは血管と同じように管状になっています。
- でもご存知のように血管は心臓のポンプの圧縮力により循環しますがリンパ管はその圧縮力は 受けません。
- では何の力を借りて循環しているのか。実は 筋肉の圧縮力 によって循環して心臓まで帰ります。
日常生活においてもいつも椅子に座って足を長時間下げていると足がむくむということはよく経験されると思います。
この現象は今説明したことで少し理解出来るかと思います。
病的な全体からみたメカニズム
でも何らかのダメージを受けることによって、筋肉は生体防禦反応を起こします。それが筋肉のストライキ状態です(十分な収縮、弛緩活動が出来なくなります。)
そのストライキ状態がリンパ管の圧迫状態を引き起こし循環を阻害して結果、リンパ液がその場で滞ってしまうことになります。
当院の治療法
そのストライキを起こしてリンパの環流を阻害している筋肉を再度充分に機能するように調整し循環を再生させることにあります。
そのためにはどの部分がストライキを起こしているのかを見極める触診力と、その筋肉を充分に調整する技術により可能となります。
その結果、関節内の排水が自動的にスムーズに行えるようになります。しかし、リウマチ性、細菌性関節炎等の場合は投薬等併用が必要となります。